日本小児腎臓病学会雑誌
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Branchio-oto-renal 症候群に脳海綿状血管腫を合併し,EYA1 の新規変異を認めた1 例
岩城 拓磨若林 誉幸井上 杏海入江 加奈子福家 典子近藤 健夫小西 行彦岡田 仁日下 隆森貞 直哉飯島 一誠
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論文ID: cr.2017.0126

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抄録

Branchio-oto-renal (BOR) 症候群は鰓原性器官の形態異常,難聴,腎尿路異常を3 主徴とする症候群であり,EYA1 の異常が病因の一つとされている。EYA1 に新規の変異を認め,脳海綿状血管腫 (cerebral cavernous malformation: CCM) を合併したBOR 症候群を経験した。症例は1 歳10 か月の女児。出生時に両側側頸瘻,両側の難聴,両側の水腎・水尿管症を認めたためBOR 症候群と診断した。また母親は耳前瘻孔と難聴を認めていた。突然の無熱性強直間代性痙攣を発症し,MRI にて右頭頂葉にCCM を認め,遺伝子解析にてEYA1 のexon 13 に新規の変異をヘテロで認めた。EYA1 の変異を伴うBOR症候群にCCM を合併する症例は今までに報告がないため報告する。

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© 2018 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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