日本小児腎臓病学会雑誌
Online ISSN : 1881-3933
Print ISSN : 0915-2245
ISSN-L : 0915-2245

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

当院における在胎35 週未満で出生した早産児の腎機能予後について
堀江 昭好小池 大輔和田 啓介平出 智裕成相 昭吉北村 律子加藤 文英
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: oa.2016.0096

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

1999 年4 月~2014 年3 月に島根県立中央病院において在胎35 週未満で出生した早産児の腎機能予後について検討を行った。

在胎35 週未満で出生した早産児の2 歳時点での推算糸球体濾過率(estimated glomerular filtration rate: eGFR)は出生体重と在胎週数に有意な相関を示した。またeGFR 90 ml/min/1.73 m2 未満が持続するChronic Kidney Disease(CKD)ステージ2 に当てはまる児を11.2%に認めた。これらの症例では,出生後7 日目の血清クレアチニンが高値であり,予測因子の一つになる可能性がある。

在胎35 週未満で出生した児においては,一般的な尿定性検査で異常を認めなくとも,eGFR が低値となる症例があり,慎重に経過をみる必要がある。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
feedback
Top