日本小児呼吸器疾患学会雑誌
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低出生体重児であることが気管支喘息に及ぼす影響についての検討
吉田 之範井上 壽茂亀田 誠西川 嘉英高松 勇土居 悟
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2004 年 15 巻 2 号 p. 103-107

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抄録

我々は低出生体重児であることが気管支喘息に与える影響について症例対照研究により検討した。当院小児科に通院中の8歳以上の喘息患者で出生体重1500g以上25009未満の低出生体重児15名を症例群とした。各症例に対し1) 当科初診時年齢, 2) 生年月日がほぼ合致し, 3) 8歳時に喘息で当科通院していた, 4) 出生体重25009以上の児を合致順に2名ずつ抽出し, この30名を対照群とした。両群を比較した結果, 初診時の喘息重症度に差はなかったが, 8歳時の喘息重症度は症例群で有意に高かった (p<0.01) 。また, 吸入ステロイド薬の使用頻度 (症例群8名/15名, 対照群4名/30名: p<0.01) においても症例群で有意に高かった。このことから低出生体重児であることが喘息重症化に直接関わっている可能性が示唆された。

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