日本補綴歯科学会雑誌
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専門医症例報告
長期経過観察を行った移行義歯の1症例
伊藤 誠康
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2008 年 52 巻 3 号 p. 412-415

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抄録
症例の概要 : 70歳の女性. ⌊3歯冠補綴物脱離と⌈7歯肉の腫脹による咀嚼障害を主訴に来院した. 上顎前歯部残存歯の予後が期待できないことが予測されたが, 抜歯の同意が得られなかったので, 将来増歯に対応できるようにRPDの設計を行った.
考察 : 上顎RPDは, 増歯, 修理を経て9年間良好に機能している. 予後を予測した金属床の設計をすることにより, 残存歯の喪失後も増歯, 修理の対応が容易であった.
結論 : 最終補綴を予測した義歯の設計を行うことにより, 長期間義歯を新製することなく継続して使用することができた.
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© 2008 社団法人日本補綴歯科学会
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