日本がん・リンパ浮腫理学療法学会誌
Online ISSN : 2759-0984
原著
日本人食道癌患者における予後予測のための術後骨格筋量喪失の至適カットオフ値
原田 剛志辻 哲也土方 奈奈子上野 順也小西 信子栁沢 拓臣小林 大祐中嶋 康記藤田 武郎
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2024 年 2 巻 p. 22-31

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抄録

【目的】本研究の目的は、食道癌患者の生存期間をanchor-basedとした術後骨格筋量喪失の至適カットオフ値を明らかにすることである。
【方法】本研究は単施設後方視観察研究である。対象は2016~2020年までに一期的根治的切除術を受けた食道癌患者とした。術前および術後4ヵ月のCT画像から骨格筋指数(SMI)喪失率を算出し、Log-rank検定を用いて至適カットオフ値を定義した。
【結果】解析対象症例は384例であり、70歳以上の高齢者は166例(43%)、男性は314例(82%)、平均SMI喪失率は4.6%であった。SMI喪失率のカットオフ値は10%と定義された(Χ二乗値:19.8,p < 0.001)。Cox比例ハザードモデルの結果、カットオフ値以上のSMI喪失は、生存期間への有意な影響を認めた[調整済みハザード比:3.864(95%信頼区間:2.054–7.267),p < 0.001]。
【考察】本研究により、食道癌患者の生存期間をanchor-basedとした術後骨格筋量喪失の至適カットオフ値は10%である可能性が示された。

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© 一般社団法人 日本がん・リンパ浮腫理学療法学会
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