論文ID: JJPTOL-R5-A7
【目的】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が整形外科外来通院中のがん罹患歴のある高齢患者のフレイルおよびフレイルに関連する問題点に及ぼす影響を明らかにすること。
【方法】当院で外来リハビリテーションが処方された65歳以上の患者966名を対象とした。COVID-19の流行前と流行後において、がん罹患歴の有無を独立変数、基本チェックリストのフレイルおよび下位項目の該当の有無をそれぞれ目的変数として二項ロジスティック解析を行った。
【結果】COVID-19の流行後は、後期高齢者において、がん罹患歴は基本チェックリストのフレイルおよび運動器の該当と関連していた。
【結論】COVID-19の流行後の現在において、整形外科外来通院中の高齢患者の中でも、特にがん罹患歴のある後期高齢患者に対しては、運動器の問題による生活の支障の評価や、フレイル予防を行う重要性が示唆された。