III-V族化合物半導体太陽電池は,高効率で,放射線耐性に優れている.また,バンドギャップを変えられることから複数の太陽電池を積層した多接合の形成に適している.筆者のグループは,InP太陽電池の優れた放射線耐性および放射線照射欠陥の少数キャリア注入アニール現象を見出すと共に,1987年に,AlGaAs/GaAs2接合太陽電池で,効率20.2%,2013年に,InGaP/InGaAs/InGaAs3接合太陽電池で,効率37.9%,など,多接合太陽電池の高効率化に貢献してきた.ここでは,多接合太陽電池の高効率化のためのキー技術を述べると共に,GaAs,InP太陽電池および多接合太陽電池の高効率化に関するわが国のグループの貢献を述べる.
筆者らは,NTT,豊田工大,シャープ,大同特殊鋼,ジャパンエナジー,産総研,トヨタ自動車,東大,宮崎大,日本宇宙研究開発機構,NREL,NASA,UPM,FhG-ISE,Imperial Collegeのメンバーに,これまでの研究協力に対して,深謝したい.また,NEDO,日本学術振興会,日本科学技術振興機構,欧州委員会のご支援に対して,感謝申し上げる.