2018 年 37 巻 1 号 p. 1-7
2015年10月16日にGRADEシステムを用いて作成されたコンセンサス(CoSTR2015)と同時に,CoSTR 2015を基盤として日本蘇生協議会(JRC) が作成したJRC蘇生ガイドライン2015オンライン版および書籍版が公開された。良質な胸骨圧迫を心停止後直ちに,かつ絶え間なく行うことがBLSにおいて最も重要な要素であるのは不変の原則であり,そのために心停止の判断,胸骨圧迫のテンポと深さ,中断時間,人工呼吸を行う条件が変更となった。市民救助者に伝える際の胸骨圧迫の位置の目安や,脈拍チェックのタイミングなど,まだ解決されていない問題への今後の研究が待たれる。