蘇生
Online ISSN : 1884-748X
Print ISSN : 0288-4348
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日本蘇生学会雑誌
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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総説
原著
症例報告
  • 五十洲 剛, 村川 雅洋, 今泉 剛, 黒澤 伸
    37 巻 (2018) 1 号 p. 12-15
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー

    気管挿管困難な患者について,前期群(2004年7月から2008年5月)と,後期群(2012年4月から2015年5月)の2群に分け,症例数,麻酔導入から気管挿管までの時間などについて検討した。気管挿管困難な患者の定義は,麻酔導入から気管挿管までに30分以上かかった症例とした。該当症例数は前期群では10,746例中小児2例,成人7例の計9例で,後期群では10,682例中成人2例であった。後期群における症例数の減少は,様々な気管挿管用デバイスが発売され使用しているためと思われる。これらのデバイスは,気管挿管をする上で非常に有用であるが,すべての症例で気管挿管が容易になるわけではないことを常に認識しておく必要がある。

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レポート
  • 丹保 亜希仁, 岩田 周耕
    37 巻 (2018) 1 号 p. 16-18
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー

    成人の心肺蘇生教育は2000年の心肺蘇生ガイドラインが発表されて以降急速に普及しており,質の高い心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation,以下CPRと略す)の重要性がうたわれている。CPRは胸骨圧迫と人工呼吸によって成り立つが,自己心拍再開のためには冠動脈血流量を保つ必要があり,心肺蘇生ガイドラインでも適切な胸骨圧迫の施行が重要とされている。また,脳血流の維持は神経学的予後に影響する。胸骨圧迫は,適切な深さ,テンポ,リコイル,中断時間の短縮が重要であり1, 2),様々なトレーニングコースでも強調されている。自動心肺蘇生器Clover3000TM(コーケンメディカル,東京;図1)は,胸骨圧迫機能に加えて人工呼吸機能を有する日本初の自動心肺蘇生器である。人工呼吸機能は,胸骨圧迫に対して同期および非同期モードを有しており一回換気量(200~600mL)を設定することができる。胸部の厚さは12~28cmに対応しており,圧迫の深さも調節可能である。本稿では,Clover3000の使用経験を報告する。

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  • 西山 友貴
    37 巻 (2018) 1 号 p. 19-20
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー

    麻酔導入時や緊急気道確保時にはマスクで用手換気する必要があるが,患者が義歯を外した場合や,患者の顔の形状1)によっては,漏れが生じて換気困難となる場合がある。特に顔面の手術後の場合は換気困難となりやすい2)。さらに患者の体格によってマスクのサイズを使い分けなければならない。近年,麻酔用マスクはクッション部分に空気を注入して顔面に密着させる形状のものが主流となっている。これらはクッション部分の材質,形状などが異なり密着性に差がある3, 4, 5)。Nandalanら3)は歴史が長い再利用可能な黒いゴム製の空気注入クッション部分を有するマスク(従来のゴム製マスク)がクッション部分にポリ塩化ビニルなどを使用した使い捨てマスクより漏れが少なく換気しやすいと報告している。一方,使い捨てのマスク,再利用可能なマスク4種類の間でインターサージカル社製使い捨てマスクが最も漏れが少ないという報告もある4)。Ballら5)も従来のゴム製マスクよりインターサージカル社製使い捨てマスクで漏れが少ない結果を得ている。今回,クッション部分を空気注入するカフ状から空気を入れない一枚ものの形状にしたマスク(クアドラライト麻酔用マスクTM,インターサージカル社,英国,図1)を使用する機会を得た。これは以前用いていた黒いゴム製の硬いクッション部分を有するマスクに近い形状であるが,このクッション部分にI-gelTMの先端部分と同じ熱可塑性エラストマーを用いている。クアドラライト麻酔用マスクTMは他のマスク同様1(最小)から4(最大)まで4サイズあり,今回,サイズ3(幅約108mm,縦約81mm,高さ約70mm)のマスクを2017年3月1日から5月31日まで著者自身が行った全身麻酔症例全症例に連続使用した。すべて整形外科症例で,年齢平均71歳(範囲15歳-89歳),男21例,女45例の計66例,身長156cm(134cm-182cm),体重58歳(37.4kg-89kg),Body Mass Indexは24.1 kg・m-2(15.9kg・m-2-42.7kg・m-2),総義歯15例(全例術前に取り外し),部分入義歯24例(2例以外は術前に取り外し),義歯なし27例であった。マスクは市販品であり,介入研究は行っておらず,当院倫理委員会の承認を得ており,患者のデータ使用に関する承諾は麻酔の承諾時に得ている。今回の連続した66例すべて酸素6L/分で換気を行ったが,漏れ(マスクと顔の間からの漏れ,バックのふくらみの減少)によりマスク換気が困難であった症例は1例もなく,すべてサイズ3のマスクで顔面の形によく合い換気は容易だった。従来のクッションに空気注入するタイプのマスクでは多くが女性にサイズ3,男性にサイズ4を用い,さらに漏れが生じて換気困難になる症例を経験していた。今回用いたクアドラライト麻酔用マスクTMではサイズ3のみで漏れを生じず,女性,男性を含め幅広い患者に適応できると考えられた。このため,特に緊急時の気道確保で,患者によってマスクを選択する時間が省け,とりあえずサイズ3のマスクを用意しておけば幅広い症例に緊急対応可能となるので有用と考えられた。従来の黒いゴム製の硬いクッション部分を有するマスクはクッション部分が硬く顔面の形状に合わないことも多かった。クアドラライト麻酔用マスクTMは形状がそのマスクに似ていることから敬遠されがちであるが,クッション部分の材質が熱可塑性エラストマーであるために,顔面の形に合いやすい。今回の使用経験から,クアドラライト麻酔用マスクは麻酔導入時の換気,緊急時の気道確保時に,1サイズのマスクで幅広い症例に対応でき,漏れを生じることが少なく,有用である可能性が考えられた。

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その他
  • 駒澤 伸泰, 三原 良介, 小倉 勝男, 大川 浩一, 南 敏明
    37 巻 (2018) 1 号 p. 21-22
    公開日: 2018/04/28
    ジャーナル フリー

    病院外心肺停止に対する気管挿管は,酸素化や肺保護の観点から重要な救命行為である。2003年から,麻酔科専門医の指導下で,認定救急救命士養成目的の手術室気管挿管実習が開始され1),気管挿管認定を受けた救急救命士の数は漸増している。しかし,救急現場における心停止患者に対して,救急救命士が気管挿管を行う機会は少なく,2016年度,茨木市消防本部では,44名の気管挿管認定救急救命士で,救急現場における気管挿管の実施数は49例であり,1名当たり,1-2回の実施となっている。また,救急現場での気管挿管は,手術室実習の環境とは大きく異なる。多くの場合,床上で気管挿管を行う必要がある。気管挿管を行う環境も直射日光下や暗闇である場合も多い。さらに,傷病者の大半は嘔吐物等により,喉頭展開・声門視認が困難な可能性がある2)。すなわち,救急現場で十分に対応できるスキル維持のためには,手術室での気管挿管実習に加えて,より一層の技術を向上させるための制度作りが必要である。我々は,臨床現場に近い気道管理困難環境に対応できる指導救命士の養成のために,シミュレーションを用いた実習が有効と考えている。床上での気管挿管を基本として,直射日光下や暗闇などの条件下で,シミュレーターを活用した実習は,病院前での気道管理困難への対応を学ぶことができる(図a, b)。さらに,人工嘔吐物などを用いた嘔吐物下の気管挿管シミュレーション3)により,吸引の迅速な使用や喉頭展開・声門視認のスキルに有効な可能性がある。現時点で,救急救命士による気管挿管による救命率向上は実証されていない。しかし,救急救命士による気管挿管は,本邦の救急対応システムの中で,必須である。現在,各地域メディカルコントロールにおいて,指導救命士養成のためのプログラムが検討されている。救急現場での気管挿管経験の少ない救急救命士再教育は大きな課題である。この現状の中で,指導救命士が,より救急現場の状況に即した救急救命士再教育を行うことは,救命率向上に寄与する可能性がある。

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