蘇生
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症例報告
40.8℃の高体温とショックを呈した悪性症候群に対して,ダントロレンと急速冷却併用が奏効した1救命例
齊木 巌今泉 均宮崎 夏未関根 秀介内野 博之
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2019 年 38 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

30代女性,抗NMDA受容体脳炎疑い患者の不穏に対してハロペリドール静注後, 体温は39℃台に急上昇しショックとなりICU入室。悪性症候群の診断の基,ダントロレン60mgを静注すると共に,入室時には40.8℃まで上昇した高体温に対して2℃生食1Lの急速輸液による中枢冷却とArctic SunTMを用いた表面冷却を併用施行した。体温は冷却開始1,2,3時間後には39.2℃, 38.2℃, 36.0℃と正常化し,循環も安定化した。急性腎傷害に対して一時的に持続血液濾過透析を施行したが,中枢神経障害を含め後遺症を残すことなくICUを退室した。高体温は単独でも多臓器障害をきたし死に至らしめるため,異常高体温の迅速な冷却,正常化が有用であった。

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© 2019 日本蘇生学会
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