2016 年 55 巻 2 号 p. 176-185
第53回日本鼻科学会総会・学術講演会(2014年9月:大阪)において,基礎研究に対する臨床医の知識や技術レベルの維持と向上,基礎研究に対するモチベーションの向上,各大学間の横の連携を図ることを目指して基礎研究ハンズオンセミナーを開催した。参加者へのアンケート調査結果から基礎ハンズオンセミナーの継続が期待されていることがわかった。そこで,前回指摘された改善点を反映させた内容で第54回日本鼻科学会総会・学術講演会(2015年10月:広島)において第2回目となる基礎研究ハンズオンセミナーを企画した。また,セミナー終了後に参加者にアンケート調査をおこない,本学会総会・学術講演会における基礎的演題数の追加調査をおこなった。基礎的演題数の割合は依然低かったが,アンケート調査では,実演時間に関して94%が「適切だった」と回答し,内容に関しても98%が「大変よかった」あるいは「よかった」と回答した。本報告では,今回おこなわれた基礎ハンズオンセミナーの取り組みの概要,調査結果,今後の展望などに関して報告する。