2012 年 61 巻 1 号 p. 27-31
本報告は,老人保健施設での食事援助を通して,家庭でも気軽に使え,介護の手助けができるのではないかという視点で介助用エプロンの改良を試みたものである。対象者は片麻痺があり,食事の際には一部介助が必要であった。さらには食べこぼしがあり,その都度の更衣が必要であった。在宅復帰に向けては,更衣回数の多さは介護負担につながり,主介護者である妻から,「家では毎回着替えるのは大変」という発言があった。そこで,家庭にもあるもので,軽費で簡単に作成できる介助用エプロンの改良が必要となった。何回かの試行錯誤の結果,対象者・家族ともに満足できるエプロンを作成することができた。