抄録
症例は基礎疾患のない50歳代の女性。左前頸部痛を自覚し近医で抗菌薬投与も血圧低下と低酸素血症をきたし当院へ搬送された。血液検査における炎症所見と,画像上甲状腺左葉に造影されるlow density area(LDA)と上縦隔につながるLDAを認め,甲状腺・縦隔膿瘍が疑われた。Video assisted thoracic surgery(VATS)下縦隔ドレナージと甲状腺左葉切除が行なわれた。縦隔内の膿汁からStereptococcus viridansが検出され,急性化膿性甲状腺炎に続発した降下性縦隔炎と診断した。