1991 年 40 巻 2 号 p. 113-117
集団検診によって得られた40才以上79才以下の女性223例を年代別に分類し, 加令が女性の身体に及ぼす影響を検討した。その結果, 肥満度とT-Pが70才代で有意に低下していた。T-CHOが40才代から50才代にかけて急峻に上昇しており, これは閉経による影響と思われた。このように女性の場合, 40才代と50才代, および60才代と70才代の間に, 大きな身体的変化が生ずるものと想像される。次に40才以上69才以下の女性165例を肥満度別に分類し, 肥満が女性の身体に及ぼす影響を検討した。その結果, 拡張期血圧とUAの上昇が肥満の影響として問題になると思われる。