日本農村医学会雑誌
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農村地域における学童の鈎虫及び蛔虫の浸淫状況について
磯田 好康
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1957 年 6 巻 2 号 p. 25-29

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抄録

農村地域の学童の鈎虫および蛔虫の浸淫状況を把握するために, 千葉県の西南部をしめている君津郡下の6年生児童1, 311人を対象として, 寄生虫検査を, 硫苦加食塩水法による浮游法で昭和29年12月~昭和30年3月にかけて行った。その結果は鈎虫感染率は13.8%, 蛔虫感染率は17.1%であった。地区別の鈎虫感染率は, 農山村地区19.8%で, 漁村地区(8.7%)および市街地区(5.4%)に比し有意差をもって高率を示している。蜘虫感染率は農山村15.9%で, とくに山間地区に高率で50.0%をしめている。職業別にみれば鈎虫感染率は農家20.3%, 非農家8.0%で, 農家がはるかに高率である。蛔虫感染率は農家18.8%, 非農家15.5%で, 両者の間には有意差は認められなかった。鈎虫の種別は培養成績によれば「ヅビニ」鈎虫と「アメリカ」鈎虫の2種が分布し, 「ヅビニ」鈎虫単独寄生が多くみられた。学校保健の立場より, 農山村地域の学童を中心に鈎虫の予防対策を考慮する必要のあることをみとめた。

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