2025 年 14 巻 2 号 p. 57-61
症例は82歳男性.2週間前から胸痛が出現して受診した.CTでは縦隔リンパ節が腫大.可溶性IL-2受容体が23,000U/mLと上昇しており悪性リンパ腫を疑った.超音波気管支鏡ガイド下針生検では有意な所見を認めなかったが,超音波気管支鏡ガイド下リンパ節内鉗子生検では悪性細胞を指摘された.CD3陽性,CD20/CD79a陰性であった.HTLV-1抗体陽性が判明して,縦隔原発成人T細胞白血病/リンパ腫と診断した.超音波気管支鏡ガイド下リンパ節内鉗子生検は悪性リンパ腫の診断に有用である.