日本胸部疾患学会雑誌
Online ISSN : 1883-471X
Print ISSN : 0301-1542
ISSN-L : 0301-1542
除草剤 Paraquat (グラモキソン) の急性中毒による間質性肺炎の1剖検例
塙 充弘藤沢 弘芳
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 16 巻 12 号 p. 919-925

詳細
抄録

32才主婦, 自殺の目的で paraquat 約15mlを飲用した. 直後より胸部灼熱感, 嘔吐があり, 5日後に急性腎不全に陥り, 大量のステロイドと利尿剤で回復したが, 次第に呼吸困難が増強し, 3週間後には寝返りすら不能となり, 飯用後36日で左の気胸を合併して急死した. 剖検で肺の胞隔の著しい肥厚と結合織の増生などの間質性肺炎の像を認めた.

著者関連情報
© 日本呼吸器学会
前の記事 次の記事
feedback
Top