日本胸部疾患学会雑誌
Online ISSN : 1883-471X
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縦隔ヘルニアを伴った巨大肺嚢胞症の手術治験例
大崎 能伸秋葉 裕二大木 康生池田 裕次今本 千衣子坂井 英一羽根田 俊小野寺 壮吉中島 進久保 良彦
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1987 年 25 巻 12 号 p. 1346-1350

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抄録
労作時息切れと前胸部不快感を主訴とする28歳の女性. 胸部X線写真上, 左肺紋理の減少, 両側上肺野の水面像などがみられた. 胸部CTにより, 左胸腔内をほぼ完全に置換し, 縦隔を経て右上肺野まで進展した巨大肺嚢胞を確認した. 呼吸機能検査では, VC1,220ml, %VC38.9%, FEV1.01,120ml, FEV1.0%93.3%と拘束性障害を示した. 血液ガス分析はほぼ正常範囲であった. 左側開胸により, 肺嚢胞切除術, 胸郭形成術を行った. 術後は, 自覚症状は改善し, 呼吸機能検査所見ではVC 1,900ml, FEV1.0は1,580mlと増加した.
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