日本胸部疾患学会雑誌
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慢性好酸球性肺炎における気道病変の臨床病理学的検討
小林 英夫松原 修叶 宗一郎上部 泰秀菊間 英樹相田 真介玉井 誠一永田 直一Takahiro Morisako
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1996 年 34 巻 12 号 p. 1343-1348

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抄録

陰影消退後にも遷延する気道症状を呈する症例を経験したため, 慢性好酸球性肺炎 (CEP) において病変が気道にも及んでいるかどうかについて, CT, 肺機能検査, 気道生検所見を, 発症時と経時的に検討した. CTでは肺野陰影消退後にも, 中枢気管支の壁肥厚所見や細気管支病変の反映と思われる末梢肺動脈の強調像が見られた. 肺機能検査では, 末梢気道障害が残存した. 気道生検では, 約2年後においても基底膜肥厚を中心とした気道病変の残存が観察された. CEPにおいては, 発症時のみならず陰影消退後にも気道病変が症状の有無に関わらず残存することが, 臨床的ならびに組織学的に確認された. 遷延する気道病変に対し治療的な配慮が必要と考えられた.

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