日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
術前診断が困難であった乳房皮膚を原発とする隆起性皮膚線維肉腫の1例
須田 多香子石黒 清介内田 尚孝新田 晋鈴木 喜雅西村 元延
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 2 号 p. 286-290

詳細
抄録
線維腺腫の診断にて切除生検を受けたが, 組織学的に乳腺間質肉腫と診断されたため, 追加切除をうけ, 最終的な病理診断にて乳房皮膚に由来した隆起性皮膚線維肉腫と診断された症例を報告する. 症例は41歳, 女性. 2004年8月, 左乳房腫瘤自覚し前医初診. 細胞診を施行され, 線維腺腫として経過観察されていた. 2005年10月, 腫瘤増大を自覚したため, excisional biopsyを施行された. 生検後の組織診で間質肉腫 (由来不明) と診断をうけ, 追加治療目的に当院受診. 根治目的に追加切除術を行った. 肉眼的には腫瘍の同定は困難であったが病理学的検索では摘出標本の真皮および乳腺上脂肪組織に腫瘍が残存し, 病変の局在部位と, 免疫組織学的にCD34陽性であることから, 最終的に乳房皮膚に由来する隆起性皮膚線維肉腫と診断された. 本疾患は乳腺原発の線維腺腫や間質肉腫と鑑別が難しく注意深い診断が重要である.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top