日本臨床外科学会雑誌
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症例
Meckel憩室茎捻転の1例
高田 晃宏中野 博史向坂 英樹吉田 哲也五福 淳二西 敏夫
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キーワード: Meckel憩室, 茎捻転
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2010 年 71 巻 4 号 p. 946-950

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抄録
症例は11歳,男児.下腹部痛を主訴に当院受診.理学所見では,下腹部を中心に圧痛を認め,筋性防御,反跳痛を伴っていた.腹部CTでは虫垂の腫大,内腔の石灰化,骨盤腔に被包化した内部のガス像を伴う液体成分の貯留を認めた.急性虫垂炎の穿孔を疑い緊急入院手術を施行した.手術所見では,回腸末端より口側約30cmの部位に茎捻転により壊死に陥った6.2×3.6cmのMeckel憩室を認め,この憩室を含めた小腸部分切除を行った.組織学的には小腸真性憩室であった.Meckel憩室は卵黄嚢の遺残でありほとんどが無症状で経過するが,時に出血,穿孔,憩室炎などを生じる.捻転の合併頻度は他の合併症に比して低率で稀である.本例ではMeckel憩室が捻転により壊死に陥り腹膜刺激症状を呈したものと考えられた.
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© 2010 日本臨床外科学会
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