日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
原発性小腸癌13例の臨床経験
本間 周作河本 和幸岡部 道雄佐野 薫朴 泰範伊藤 雅
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キーワード: 原発性小腸癌, 術前診断
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2011 年 72 巻 9 号 p. 2199-2203

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抄録

原発性小腸癌は臨床症状が出難く診断時には進行癌であることが多い.今回当院で経験した原発性小腸癌13症例(空腸癌5例,回腸癌8例)を対象として,どのように診断,治療がなされているのかを調査・検討した.ダブルバルーン小腸内視鏡は空腸癌の存在が疑われたときの確定診断には有効であるが,早期病変の発見には繋がっていなかった.回腸癌は大腸内視鏡検査(CF)時に可能な限り回腸遠位側を観察することにより診断されたものが多く,CF時の回腸観察は回腸癌の早期発見に繋がる可能性があると考えられた.リンパ節郭清を含む口側肛門側とも5~10cm離した小腸部分切除で肉眼的治癒切除できた症例には長期予後が得られたものがあった.進行再発症例に対し有効性を認めた化学療法は経験しなかった.

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© 2011 日本臨床外科学会
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