日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後長期生存した肝原発癌肉腫の1例
山本 敏雄宇奈手 一司牧野 正人林 英一
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キーワード: 癌肉腫, 肝臓
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2012 年 73 巻 1 号 p. 102-107

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抄録
症例は80歳,女性.他院で左肝内胆管の拡張と軽度肝障害を指摘され,当院へ紹介入院となった.腹部超音波検査とCTで肝内側区域に腫瘍像を認めたが,AFP,PIVKAII,CEAおよびCA19-9などの腫瘍マーカーは正常で,肝炎ウイルスも陰性であった.胆管細胞癌と診断し肝左葉切除行った.腫瘍には被膜があり境界明瞭で,内部は黄白色充実性であった.病理診断で高分化管状腺癌と肉腫様紡錘形細胞の混在する所見があったが,両腫瘍細胞の間に移行像はなかった.免疫染色で高分化管状腺癌の部分はCytokeratin7およびCytokeratin19が陽性でVimentinおよびsmooth muscle actin(SMA)は陰性であった.紡錘形細胞の部分はVimentinおよびSMAが陽性でCytokeratin7およびCytokeratin19は陰性であり,肝癌肉腫と診断した.肝癌肉腫は非常にまれな疾患であり,本邦症例を中心に文献的考察を加えて報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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