日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
Meckel憩室嵌頓鼠径ヘルニア整復後に発症したMeckel憩室穿孔の1例
鈴木 敏之若山 昌彦松本 裕史神谷 誠
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 73 巻 12 号 p. 3182-3186

詳細
抄録

症例は72歳,女性.某年1月より右鼠径部の膨隆を自覚して,4月初旬に当院を受診した.右鼠径ヘルニアと診断して手術予定となった.5月某日の午後4時頃から右鼠径部の膨隆を認めて,午後7時頃当院を受診した.右鼠径ヘルニア嵌頓と診断して徒手整復を施行して還納した.その後腹部膨満感継続して腹部CTを施行して,鼠径ヘルニア嵌頓整復後の消化管穿孔を疑って同日緊急手術を施行した.術中所見ではMeckel憩室の穿孔を認めて,Meckel憩室のみ切除を施行した.
鼠径ヘルニアにMeckel憩室嵌頓例は比較的稀な疾患であり,整復直後のMeckel憩室穿孔例も稀であった.Meckel憩室が鼠径ヘルニアに嵌頓した場合,整復後に穿孔を起こす可能性があるので整復後は十分な経過観察が必要と考えられた.今回,Meckel憩室が鼠径ヘルニアに嵌頓して整復後にMeckel憩室が穿孔をきたした症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.

著者関連情報
© 2012 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top