抄録
症例は40歳,女性.2008年10月乳癌検診で要精査となり当院紹介受診となった.左乳房に径1.5cmの腫瘤を触知し,CNBで破骨細胞様巨細胞を伴う浸潤性乳管癌と診断された.同年11月12日Bp+SNを施行.断端,センチネルリンパ節ともに陰性であった.自己免疫性肝炎の治療の為,術後8日目に転院となり補助療法は施行できなかった.2009年3月3日転院先へ入院中に左乳房の皮下に5mm大の腫瘤と皮下出血を認め当院紹介され,FNACで局所再発と診断し,同年3月26日残存乳房切除術を施行した.破骨細胞様巨細胞を伴う乳腺悪性腫瘍は乳癌全体の0.5~1.2%と非常に稀である.今回われわれは,乳房温存術後Needle tract seedingにより,局所再発を発症したと思われる破骨細胞様巨細胞を伴う乳癌の1例を経験したので報告する.