抄録
尿膜管遺残症である尿膜管臍瘻に対して,腹腔鏡下に膀胱部分切除を含む尿膜管全摘除を行った2例を経験したので報告する.症例は32歳女性および27歳男性で,いずれも臍炎を主訴に来院された.初診時に腹部CT検査を行い,尿膜管臍瘻と診断した.ドレナージを行い炎症が消退した後,腹腔鏡下に膀胱頂部の全層切除を含めた尿膜管全摘除術を行った.病理組織学的検査では,2例ともに膀胱頂部に尿膜管の遺残(いわゆる膀胱憩室)を示す管腔組織を認めた.尿膜管摘除における膀胱側の摘除範囲については統一された見解はないが,尿膜管臍瘻においても膀胱頂部の全層合併切除が望ましいと考えられた.