抄録
胆管癌胆道再建術後の挙上空腸内結石はまれな疾患である.われわれは胆管癌術後20年目に約4.5cm の結石が挙上空腸内に嵌頓し胆管炎を繰り返した症例に対して外科的摘出術が奏効した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は92歳男性.20年前胆管癌にて肝右葉切除肝外胆管切除胆道再建術を施行(詳細不明).2日前から発熱・肝機能障害認め当院受診した.CT・drip infusion cholecystocholangiography (DIC)-CTにて挙上空腸内巨大結石を認めた.胆道再建後挙上空腸内結石による胆管炎と診断し,保存的治療にて発熱,肝機能改善したが,その後も2回胆管炎を繰り返したため,手術施行した.挙上空腸を切開し,約4.5cmの結石を摘出した.切開部挙上空腸は直接縫合し,右側腹部へドレーンを留置した.術後経過は順調であった.