日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
閉鎖孔ヘルニアに対する下腹部正中小切開による腹膜前腔アプローチ
熊田 博之大西 啓祐村山 最二郎二瓶 義博五十嵐 幸夫片桐 茂
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2013 年 74 巻 3 号 p. 632-635

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抄録
閉鎖孔ヘルニアは高齢の痩せ型女性に多いとされる.腸管の閉鎖孔への嵌頓により腸閉塞を呈すことが多く,血流障害をきたすことから緊急性が高く早期の診断を下すことが重要である.しかしながら閉鎖孔ヘルニアは体表からの所見に乏しく,比較的稀なため見落とされがちである.当院で過去3年間にイレウスの診断で施行された緊急手術全132件について,閉鎖孔ヘルニアが占める割合は12件(9.1%)であり,ある程度の割合を占めていることが分かった.全例とも症状や詳細な問診,腹部CT検査により診断可能であった.手術ではヘルニア門の修復に苦慮することが多いが,当院では下腹部正中の小切開・腹膜前腔アプローチの工夫により腸切除が必要な症例でもメッシュを使った修復を行っている.従来の鼠径部からのアプローチや,下腹部正中開腹法に比べ優れている点も多く合理的で有用な術式であると言える.
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© 2013 日本臨床外科学会
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