日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下に診断治療した85歳のMeckel憩室炎の1例
久保田 竜生山口 賢治外山 栄一郎大原 千年
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2013 年 74 巻 3 号 p. 699-702

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抄録
症例は85歳,男性.下腹部痛と発熱を主訴に救急搬送となる.炎症所見は軽度であったが,腸閉塞症状と持続する腹痛を認めた.腹部造影CTでは骨盤内小腸周囲脂肪織の濃度上昇を認め,絞扼性イレウスも否定できないため,緊急手術を行った.腹腔鏡下で観察するに,回腸末端より約40cm口側に壊疽性変化をきたしたMeckel憩室を認めた.穿孔はなく,小腸切除術を行い手術を終了した.術後経過は良好であった.
高齢者におけるMeckel憩室炎は比較的稀とされており,術前診断は困難な場合が多い.今回われわれは高齢者に発症した壊疽性Meckel憩室炎と遭遇し,腹腔鏡下にこれを診断,治療しえた.若干の考察を加え報告する.
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© 2013 日本臨床外科学会
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