日本臨床外科学会雑誌
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症例
FOLFOX療法中に発症した間質性肺炎の1例
新井 周華小田 健司布村 正夫安藤 克彦塩原 正之窪澤 仁
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2013 年 74 巻 4 号 p. 900-905

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抄録
Oxaliplatin,5-FU,Leucovorin(FOLFOX)療法の副作用として呼吸器症状の報告は非常に少ない.今回FOLFOX療法施行中に間質性肺炎を発症した1例を経験した.症例は73歳,男性.多発性転移性肝癌を併発した直腸癌に対して高位前方切除術を施行後,FOLFOX療法を開始した.14回目を施行中に呼吸困難,発汗と血圧低下を認めたため化学療法中止とステロイド投与により症状改善し退院となった.退院後4日目より自宅にて悪寒出現,退院後7日目に当院外科外来受診した.胸部CT検査にて両肺野にすりガラス様陰影と血清KL-6上昇を認めたため,薬剤性間質性肺炎と診断した.高濃度酸素療法を施行し経過観察し症状改善が得られた.
FOLFOXによる間質性肺炎の発生頻度は低いものの重篤化する場合もあり注意が必要であり胸部X線写真の定期的施行や初期症状を見逃さないことが重要と考えられた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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