日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下に摘出した肝臓内完全埋没飛散異物の1例
永田 仁山城 敏光
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2013 年 74 巻 8 号 p. 2254-2259

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抄録
症例は60歳台,女性.草刈機の左後方で作業中に右側胸部を刺すような痛みがあり,その痛みが持続するとして当院を受診した.単純レントゲン写真,computed tomography (CT),超音波検査にて肝S8からS4に埋没する針金様異物を認めた.草刈機での飛散による肝臓内異物の診断にて腹腔鏡下に摘出可能と判断して腹腔鏡下異物摘出術を施行した.異物は肝内に完全埋没していた.腹腔鏡用超音波で検索し,肝表面をマイクロ波凝固装置にて出血予防処置をした後,肝を掘削して異物先端を認め,引き抜いて摘出した.異物は針金様の金属片であった.術後経過は良好であった.草刈機の飛散による肝臓内異物報告は稀である.肝内に完全埋没している異物においても適応患者の選択を慎重に行い,適切なデバイスを使用することで腹腔鏡下に行うことが可能である.
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© 2013 日本臨床外科学会
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