日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃全摘術後15年目に挙上空腸が食道裂孔部において通過障害をきたした1例
坊岡 英祐永瀬 剛司金井 歳雄今井 俊赤津 知孝中川 基人
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2013 年 74 巻 9 号 p. 2459-2463

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抄録
症例は71歳,男性.1996年11月に胃癌に対して,胃全摘出術,D2,Roux-en-Y再建術,胆嚢摘出術,脾臓摘出術を施行.術後経過は良好であったが,術後15年目の2011年1月頃より食後嘔吐,経口摂取量低下が出現し,同年11月,当院を受診した.上部消化管造影検査で端側吻合による盲端は著しい拡張を認め,狭窄部より口側の挙上空腸は嚢状に拡張していた.食道裂孔部における挙上空腸の通過障害の診断で2012年2月,手術を施行した.食道空腸吻合部は縦隔内にあり,吻合部より肛門側の空腸が横隔膜にて絞められ,それより口側空腸の拡張を認めた.吻合部より約2cm口側の食道を横隔膜脚に固定し,拡張した空腸盲端を切離し手術を終了した.術後は経口摂取良好となった.胃全摘出術,Roux-en-Y再建術施行長期経過後に食道裂孔部において挙上空腸が通過障害をきたした症例を経験したので報告する.
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© 2013 日本臨床外科学会
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