日本臨床外科学会雑誌
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症例
十二指腸浸潤により消化管出血をきたした非機能性膵神経内分泌腫瘍の1例
奥村 哲小川 雅生今川 敦夫出村 公一川崎 誠康亀山 雅男
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2014 年 75 巻 10 号 p. 2859-2865

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抄録
症例は73歳,男性.一週間前からの全身倦怠感,労作時の動悸,息切れを主訴に救急搬送された.血液検査でHb 4.8g/dlと高度の貧血を認め,上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭肛門側に易出血性の隆起性病変を認めた.腹部ダイナミックCT検査で膵頭部に28mm大の低濃度腫瘤像を認め,平衡相で淡く造影されていた.内部に嚢胞様の低濃度の部分を伴い,辺縁には石灰化も認めた.腹部MRI T2強調像で不均一な信号を呈し,辺縁部に被膜様の低信号のrimを認めた.以上より,solid pseudopapillary tumorを疑い膵頭十二指腸切除術,D2リンパ節郭清を施行した.摘出標本では膵頭部に径4cm大の腫瘤を認め,十二指腸に浸潤を認めた.病理組織学的検査の結果,膵神経内分泌腫瘍,G2と診断した.非機能性膵神経内分泌腫瘍の十二指腸浸潤の本邦での報告例は6例と少なく,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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