日本臨床外科学会雑誌
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症例
結腸間膜内に穿通し膿瘍を形成した横行結腸憩室炎の1例
藤井 一博亀田 久仁郎森 康一三宅 益代宮本 洋久保 章竹川 義則
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2014 年 75 巻 6 号 p. 1621-1626

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抄録

症例は41歳,男性.受診前日の夕方より左側腹部痛が出現した.症状が徐々に増悪したため,近医を受診したところ急性腹症と診断され,当院救急搬送となった.腹部所見では心窩部に筋性防御を伴う腹膜刺激徴候を認めた.精査の腹部CTでは横行結腸近傍の腸管外にair densityを認め,同部位周囲の脂肪織濃度は著明に上昇していた.腹部所見・CT所見より横行結腸穿孔と診断し,同日,緊急手術を施行した.開腹所見から横行結腸憩室炎に伴う腸間膜内穿通と診断し,横行結腸部分切除術を施行した.切除標本で粘膜面から腸間膜内へ交通する2mm大の穿通部位を認めた.術後経過は良好で第10病日に退院となった.

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© 2014 日本臨床外科学会
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