抄録
症例は46歳,女性.便潜血反応陽性,内視鏡精査目的で来院した.腹部触診にて腫瘤を疑いCTスキャンを撮影,右後腹膜腔に巨大腫瘤を認め,十二指腸由来のGISTが疑われた.内視鏡検査では異常を認めず,後腹膜腫瘍の摘出手術を行なった.腫瘍は135×127×55mm大で被膜を有し,十二指腸との関連は認めなかった.病理組織所見は紡錘形細胞~上皮様細胞の密な増生から成り,KIT(++),CD34(-),SMA(+)よりGISTが疑われた.再検にてDOG1(-),HMB45(++)でありGISTを除外,周辺のリンパ節内にリンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis;LAM)を認め,同時に高分解能胸部CTにて肺LAMに相当する所見を認めた.後腹膜腫瘍はLAMと異なり,出血や壊死などの悪性傾向よりperivascular epithelioid cell tumorと診断した.