日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝切除を2回施行した肺転移を伴った肝類上皮血管内皮腫の1例
細田 洋平富丸 慶人江口 英利土岐 祐一郎森 正樹永野 浩昭
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2015 年 76 巻 1 号 p. 96-100

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抄録
類上皮血管内皮腫(EHE)は血管内皮由来の比較的稀な低悪性度の非上皮性腫瘍である.今回,主病変および再発病変を手術にて切除しえた,肺転移を伴った肝原発EHEの1例を経験したので報告する.症例は61歳,男性.腹痛を主訴に受診し,多発肝腫瘍を指摘され,肝腫瘍生検にてEHEと診断された.両肺に多発肺転移を認めたが,増大傾向を認めなかったため,肝原発EHE(10個)に対して肝部分切除術(6カ所)を施行した.術後,単発の肝転移を認めた.多発肺転移は依然増大傾向を認めない状態であったため,肝転移に対して残肝右葉切除術を施行した.病理組織検査では,いずれの切除標本においても豊富な線維性間質を伴う異型を有する上皮様細胞の増殖を認め,免疫組織化学染色ではCD31,CD34陽性であり,EHEとして合致する所見であった.再肝切除から6カ月経過した現在,新たな再発の兆候を認めず,外来通院中である.
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© 2015 日本臨床外科学会
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