日本臨床外科学会雑誌
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症例
単発性肺転移で診断されたアミラーゼ産生胃癌の1例
梅村 将成湯浅 典博竹内 英司後藤 康友三宅 秀夫宮田 完志藤野 雅彦
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2016 年 77 巻 1 号 p. 60-65

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抄録
症例は80歳の男性で,近医で前立腺肥大症の経過観察中に,高アミラーゼ血症・胸部X線写真での左肺上葉の単発腫瘤を指摘され,精査のために来院した.胸部CTで左肺に長径17mmの結節影を認め,FDG-PETで同部と左肺門リンパ節,胃体部にFDGの高集積を認めた.左肺上葉の腫瘤のCTガイド下針生検で腺癌と診断され,上部消化管内視鏡検査で胃前庭部小弯に潰瘍浸潤型進行胃癌が発見されたため,胃癌の肺転移あるいは原発性肺癌の合併と診断し,2期的に左肺上葉切除術,幽門側胃切除を施行した.肺腫瘍は胃癌と類似した組織像を示したため,胃癌の肺転移と診断された.胃癌は低分化腺癌で,唾液腺型アミラーゼ抗体染色で陽性を示し,術前の血清アミラーゼ値425U/Lが,左肺上葉切除後に65U/L,幽門側胃切除後に40U/Lと減少したことから,アミラーゼ産生胃癌と診断した.
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© 2016 日本臨床外科学会
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