日本臨床外科学会雑誌
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症例
結節性多発動脈炎による小腸壊死の1例
深野 敬之小島 和人荻野 直己大原 泰宏淺野 博篠塚 望石澤 圭介茅野 秀一
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2016 年 77 巻 7 号 p. 1679-1685

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抄録
症例は63歳,男性.約2週間続く発熱と頸部や下腿の筋肉痛のため,当院内科に紹介受診した.腎盂腎炎,腎膿瘍の診断で6日間入院治療を行った.退院から2日後に強い腹痛が出現したため受診し,腸管虚血が疑われ当科へ紹介された.腹部は全体に膨満し反跳痛を伴い,CTでは腹水貯留を認め,小腸は高度に拡張し一部造影効果不良な部位を認めた.急性腸管虚血を疑い緊急手術を行った.小腸は全体に拡張し,まだらに色調不良な部位がみられた.
小腸に2箇所の全層性壊死部を認め,同部の切除と吻合を行った.病理組織検査で,小腸壁に好中球を主体とした炎症細胞浸潤を伴う動脈を認め,フィブリノイド壊死を伴った血管炎の像も多数散見された.厚生労働省の診断基準に基づき,結節性多発動脈炎と診断した.ステロイドによる治療を開始し,術後80日で軽快退院した.結節性多発動脈炎による小腸壊死は極めて稀であり,文献的考察を加え報告する.
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© 2016 日本臨床外科学会
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