日本臨床外科学会雑誌
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症例
サルベージ食道切除後に遅発性縫合不全を起こした食道癌の1例
在田 麻美本告 正明中塚 梨絵長束 佑太岩瀬 和裕藤谷 和正
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2017 年 78 巻 10 号 p. 2220-2224

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抄録
症例は41歳の男性,下咽頭癌[T4a,N2,M0,Stage IVA],胸部食道癌[Mt,T2,N2,M0,Stage III]に対して根治的化学放射線療法を施行し完全寛解となるも,8カ月後に食道癌の局所・リンパ節再発および下咽頭癌のリンパ節再発を認め,食道亜全摘,皮下胃管再建,空腸瘻造設術を施行し,術後合併症を認めず術後26日目で退院した.術後58日目に空腸瘻刺入部穿孔による汎発性腹膜炎で緊急手術を施行した.敗血症性ショックに対して,高容量のノルアドレナリンを必要としたが,緊急手術後7日目に終了し,集中治療室を退室した.緊急手術後9日目に食道胃吻合部の遅発性縫合不全を認めたが,保存的加療に改善し,緊急手術後52日目に退院した.遅発性縫合不全をきたした要因として胃管上部への根治照射と,重症敗血症性ショックと長期間のノルアドレナリン使用による胃管先端の血流障害が考えられた.
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© 2017 日本臨床外科学会
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