日本臨床外科学会雑誌
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症例
Palbociclib併用内分泌療法を行った進行男性乳癌の1例
沖 豊和杉本 健樹石田 信子福永 有紀子駄場中 研瀬尾 智
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2024 年 85 巻 1 号 p. 9-14

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抄録

ホルモン陽性進行乳癌の内分泌療法はCDK4/6阻害剤の併用が中心であるが,男性乳癌はこれまでtamoxifenが推奨されてきた.今回,CDK4/6阻害剤を用いて治療したホルモン陽性進行男性乳癌症例を経験した.患者は72歳,男性.自潰,出血した右胸部腫瘤を主訴に当科を受診.呼吸苦と貧血(Hb 5.0g/dl)と腫瘍マーカーの上昇を認めた.組織診は浸潤性乳管癌(腺管形成型),ER陽性,PgR陽性,HER2陰性,Ki-67 labeling index:hot spot 40%だった.PET-CTで多発リンパ節・多発肺・多発骨転移,上部消化管内視鏡検査で良性十二指腸潰瘍を認めた.Letrozole+palbociclibによる内分泌療法を施行,いずれの病変も縮小し治療を継続している.本症例の治療法として化学療法を検討したが,呼吸機能低下や重度の貧血,十二指腸潰瘍の穿孔リスクがあるので内分泌療法(letrozole+palbociclib)を選択し,治療効果を得られた.進行男性乳癌でもCDK4/6阻害剤併用の内分泌療法は治療効果が期待できると思われる.

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