全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
Print ISSN : 0285-9955
ISSN-L : 0285-9955
直腸癌術後の IMPOTENCE に対する鍼治療の一症例
辻本 考司荻田 卓北小路 博司本城 久司岩 昌宏咲田 雅一高崎 登
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 45 巻 3 号 p. 208-213

詳細
抄録
直腸癌術後に発症した末梢神経障害性と考えられるインポテンスの1例に対する鍼治療の有用性について検討した。治療は第3後仙骨孔部の中〓穴 (BL33) へ鍼長60mm, 直径0.3mmの鍼を用いて10分間のLFEAあるいは旋撚刺激を行った。鍼治療効果の評価は, IMP DIARY により鍼治療前後のエレクトメーター増加率, 自覚症状の推移を指標に行った。また, 鍼刺激が陰茎亀頭微小循環血流量に及ぼす影響についても検討した。鍼治療により, エレクトメーターによる夜間陰茎勃起現象の出現が認められ, 早朝勃起の発現, マスターベーション時の勃起状態で, ある程度の改善が認められた。陰茎亀頭微小循環血流量は, 鍼治療前と直後で有意な血流量の増加が認められた。以上より, 直腸癌術後に発症した末梢神経障害性と考えられるインポテンスに対し, 中〓穴 (BL33) への鍼治療は, 有用性があるのではないかと考えられた。
著者関連情報
© 公益社団法人 全日本鍼灸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top