全日本鍼灸学会雑誌
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冷え症に対する鍼灸治療の効果
坂口 俊二
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2003 年 53 巻 1 号 p. 49-54

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抄録

冷え症は、日本では社会通念として存在しており、鍼灸治療の適応症として挙げられるが、その根拠は明確ではない。本稿では、冷え症、末梢循環、鍼治療などをキーワードに、国内・外のデータベースから論文を抽出した。その結果、MEDLINEから冷え症に対して鍼灸治療を行っているものは抽出できなかった。国内文献では、その殆どが症例集積・報告であり、臨床比較試験は僅かであった。それらをまとめると、1) 定義については明確ではなかったが、「自覚的に冷えを感じているもの」という点では共通していた、2) 自律神経失調に伴う血管運動神経障害が末梢循環障害を引き起こすことが示唆された、3) 東洋医学的には「痕血」証との関連を示唆するものが多かった、4) 治療では、主として骨盤内の循環改善を目的とした経穴の使用頻度が高かった。5) 臨床評価は、自・他覚的所見により総合的になされているが多く、その効果は50~70%であった。

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