日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
冠動脈3枝病変を合併した高齢患者の胃切除術にランジオロールを併用して麻酔管理した2症例
鈴木 夕希子丸山 一男
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2004 年 24 巻 10 号 p. 599-603

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抄録

冠動脈3枝病変を合併した, 高齢者(80歳代女性)の胃切除術2症例に対し, ランジオロール持続投与下に硬膜外麻酔併用全身麻酔を行った. 麻酔導入時から頻脈の予防にランジオロールの少量持続投与を開始した. 気管挿管後に血圧低下や徐脈を認めたが, 投与の一時中止やエフェドリンにて速やかに回復した. 麻酔中, 麻酔覚醒後を通じて血圧・脈拍は安定し心筋虚血を認めなかった. 高齢者虚血性心疾患患者に対するランジオロールの使用は頻脈の予防に有効であるが, 麻酔導入時の低血圧・徐脈の可能性を念頭に慎重な投与が必要である.

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© 2004 日本臨床麻酔学会
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