日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
第11回日本麻酔・医事法制 (リスクマネジメント) 研究会
歯科治療後知覚神経障害による医事紛争
福田 謙一笠原 正貴西條 みのり林田 眞和一戸 達也金子 譲
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 25 巻 7 号 p. 696-701

詳細
抄録

  歯科治療行為による知覚神経障害は決して少なくない. 歯科領域の知覚神経障害は, 日常生活で容易に不快感を認識できるため, 患者を長期にわたって苦しめることがあり, 医事紛争に発展するケースもある. ここでは, 東京歯科大学水道橋病院歯科麻酔科・口腔顔面痛みセンターに通院している知覚神経障害患者のうち, 発症が医原性で医事紛争に発展した症例のなかから5症例 (症例1: インプラント埋入, 症例2, 3: 根管充填処置, 症例4, 5: 抜歯処置) を取り上げ, 歯科治療後知覚神経障害による医事紛争の現状と歯科臨床における問題点について報告した. 歯科治療における事前説明や事後対応は, いまだ十分に確立されていないのが現状であった.

著者関連情報
© 2005 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top