抄録
出張麻酔を生涯の職業として開業する場合, 麻酔科医としての独自性, 身分, 誇りの確保は無視できない最重要事項である. 周術期グループ医療の中で, 麻酔科医が外科医の補助ではなく, 麻酔科医として主体性をもった対等の立場で責任ある医療を患者に提供する唯一の手段は, 保険医療機関開設による 「対診型出張麻酔」 の選択にある.
本稿では, 対診型出張麻酔の現状を辛島クリニックの実例で紹介し, 出張麻酔開業を選択する場合の麻酔科医の生き方, 職業意識について私見を述べる. さらに, 対診型出張麻酔の将来像として著者が提唱している 「センター麻酔科医療機関構想」 について解説する.