2009 年 29 巻 1 号 p. 74-76
フェンタニルを用いた経静脈的自己調節鎮痛法 (IVPCA, P群) とロピバカインによる持続硬膜外鎮痛法 (E群) の術後鎮痛効果を, 婦人科手術患者25名を対象として比較した. 痛みの指標はvisual analogue scale, Prince Henry pain scoreを用い, 補助鎮痛薬使用の有無を調べ, 副作用の指標はRamsay score, PONV scoreを用い, 合併症の有無, 食事開始への影響を調べた. 術後鎮痛効果や副作用発生頻度は有意差がないが, 補助鎮痛薬使用はP群の方が少なかった. 硬膜外鎮痛法の手技の侵襲を考慮すると, IVPCAは持続硬膜外鎮痛法とほぼ同等程度に有用であると考えられた.