日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
短報
フェンタニルを用いた経静脈的自己調節鎮痛法 (IVPCA) とロピバカインによる持続硬膜外鎮痛法の術後鎮痛の比較
重松 文子永井 翼山木 良一島田 憲宏武田 敏宏小松 久男
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 29 巻 1 号 p. 74-76

詳細
抄録

  フェンタニルを用いた経静脈的自己調節鎮痛法 (IVPCA, P群) とロピバカインによる持続硬膜外鎮痛法 (E群) の術後鎮痛効果を, 婦人科手術患者25名を対象として比較した. 痛みの指標はvisual analogue scale, Prince Henry pain scoreを用い, 補助鎮痛薬使用の有無を調べ, 副作用の指標はRamsay score, PONV scoreを用い, 合併症の有無, 食事開始への影響を調べた. 術後鎮痛効果や副作用発生頻度は有意差がないが, 補助鎮痛薬使用はP群の方が少なかった. 硬膜外鎮痛法の手技の侵襲を考慮すると, IVPCAは持続硬膜外鎮痛法とほぼ同等程度に有用であると考えられた.

著者関連情報
© 2009 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top