ブピバカインは, ピペコロキシリジド骨格を有し, エナンチオマー (光学異性体) が存在する. S (-) -エナンチオマーがレボブピバカイン, R (+) -エナンチオマーがデクスブピバカインである. ポプスカイン®注は, S (-) -エナンチオマーであるレボブピバカインのみからなる製剤で, マーカイン® (ブピバカイン) は2つのエナンチオマーの比率が50: 50のラセミ体である. 2つのエナンチオマーはともに活性を示すが, レボブピバカインはデクスブピバカインよりも活性が高く, 心血管系への作用が低い. 本邦では2008年4月に承認され, 0.25%製剤が「術後鎮痛 (硬膜外投与) 」 , 0.75%が「硬膜外麻酔 (手術中) 」の効能・効果を取得している.