日本臨床麻酔学会誌
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第25回日本麻酔・医事法制(リスクマネジメント)研究会 シンポジウム ─医療機関における弁護士の役割:現状と今後の展望,課題─
医療機関における弁護士の役割:コンプライアンスの視点から
竹本 昌史
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2020 年 40 巻 1 号 p. 97-100

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抄録

情報化社会の到来により,コンプライアンス運営が非常に重要な時代になっている.これまで閉鎖的であった医療機関もその例外ではない.医療機関におけるコンプライアンス対応としてリスクに対する予防や事後対応システムの強化が強く求められている.医療機関は,医療の専門職種の集まりであり,その性質や制度上コンプライアンス対応に関して統制が困難な面がある.そこで,法律の専門家である弁護士を登用し,予防や事後対応システムとして機能させることが考えられる.医療機関内に弁護士をシステムとして置くことで,法律や裁判例を意識した対応が浸透され,医療機関の内部からコンプライアンス運営が支えられることを期待する.

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© 2020 日本臨床麻酔学会
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