日本臨床麻酔学会誌
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原著論文
全身麻酔におけるレミフェンタニルとフェンタニルの血圧低下と徐脈作用の比較
小林 俊司光明寺 雄大辻川 麻実高橋 未奈沖田 将慶
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2021 年 41 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

全身麻酔下にレミフェンタニル(RF)とフェンタニル(F)を約3ng/mLの効果部位濃度で維持し,血圧低下・徐脈作用を比較した.80名を対象とし,無作為にRF群,F群の2群に分けた.心拍数(HR),収縮期血圧(SBP),拡張期血圧(DBP),平均血圧(MBP)の最大低下率(%)は,RFではそれぞれ20.3±15.9,39.5±12.8,35.0±12.2,35.7±12.1%,Fでは19.2±15.8,34.9±11.8,28.4±11.7,29.7±11.1%(M±SD)であった.除脂肪体重,年齢,フェニレフリン,アトロピンの影響を精査した結果,RF群とF群で有意差はないと考えられた.

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