日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
日本臨床麻酔学会第42回大会 特別シンポジウム ─連載─
近代吸入全身麻酔の礎となったDr. ヨンケル(3)
牧野 洋土手 健太郎David Wilkinson佐和 貞治
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 44 巻 2 号 p. 217-222

詳細
抄録

2022年は京都府立医科大学の源となる京都療病院が開院した明治5年から150周年の節目に当たる.同年に開催された日本臨床麻酔学会において,療病院の初代外国人医師・教師として医療の近代化に貢献したFerdinand Adalbert Junker von Langegg(Junker)を顕彰する講演会が開催された.本稿は講演内容を再構成したものであり,明治維新期に近代国家建設のために雇用された“お雇い外国人医師”の中で,唯一の麻酔科医であったJunkerと,彼が1867年に開発し,後世まで改良が重ねられ使用され続けた麻酔器Junker’s inhalerについて顕彰する.

3回連載の最終回では,療病院でのヨンケルの評判と彼の日本への関心,および離日後の足取りと仕事,そして晩年について,Junker’s inhalerの改良の歴史を交えて述べる.

著者関連情報
© 2024 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top